東京産野菜の魅力と地産地消
料理長 石川が感じる東京産野菜の魅力は大きくわけて3つあります。

ひとつは、安心・安全な農産物の認証制度を取得した農家が多く存在することです。
各生産者がそれぞれにこだわりを持って農業に携わっており、特に、農産物に大きく影響すると言われている土づくりは、牛糞・馬糞や落ち葉をミックスして作った自家製堆肥を使用していることが、おいしい野菜の生産につながっていると感じています。国内・海外問わずにホテルに来館されるお客様に東京野菜の安全性をアピールできることが強みであります。
*GAP:「Good(良い)Agricultural(農業)をPractice(実践)する」の略。一般的には「農業生産工程管理」と呼ばれ、農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための取組のこと。
東京都では、持続可能な農業生産と地産地消を推進するため、農林水産省の「GAPガイドライン」に準拠し、都市農業の特徴を反映した東京都GAPを推進しています。

二つ目は、近場の農家の生産者がゆえに、実際に畑に行くことができ、生産者の顔が見え、関係性を構築できることです。
地方の農家や市場から仕入れた野菜では、生産者の顔を知ることもなく、地方の畑に出向くこともできません。若手の調理人やサービススタッフがたびたび農園を訪れ、種の植え付けや収穫のお手伝いを通じて生産者との絆を深めています。

三つ目は、何と言っても“鮮度”の良さ。
都内近郊から朝に収穫された野菜が、早ければタイミングよく同日夕方に届きます。トウモロコシやアスパラなど“鮮度”が命の野菜は瑞々しい状態で届き、おいしい状態でお客様に提供できることは何物にも代え難いです。
また、地域で獲れた野菜を使うことで、農産物の運搬で排出されるCO2の削減や陸の資源を保護することにつながり、“地産地消”でSDGsに貢献できることもポイントです。